「凪良 ゆう」さんの「星を編む」を読んだ感想とメモを書いています。
目次
基本情報
本のタイトル | 星を編む |
本の評価 | |
著者 | 凪良 ゆう |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2023/11/8 |
感想
- 「汝、星のごとく」の続編というか後日談。櫂が死んだ後にも暁海も人生が続いている。そんな彼女達の生き方を見してもらった。ああ…終わってしまった。
- 北原先生の印象がだいぶ変わった。本編ではどんな気持ちか読み取れていなかった。
印象に残った言葉や表現
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他人に施す金があるのなら、どうしてその分をぼくのために、ぼくの夢に、ぼくの学費に注いでくれないのか。ぼくはずっと両親に問いただしたかった。けれどそれは両親の生き方や考え方、世の中で広く「善」と定義されている行いを否定する問いだった。
自分の中で何が一番大切かを見失ってはいけないと思う。正しさや他者を思いやる気持ちは大事だけど、自分や大事なものを犠牲にしてまで行うことは不幸になる。
結局、善というのは誰目線なのかという違いでしかなく、どこを向いて生きているかの差なんだと思う。わたしは自分が大切にしているものだけをずっと見る。
ページ
現代的な男ってのは、現代的な女にとって都合のいいって男ってことだろう。それは社会性を前提とした「こうあるべき」って表向きの姿な。社会を構成する一員として俺たちはそうでなくちゃいけないよ。けど家に帰ってまでそんなやついるかよ。いたら我慢してるか頭がイカれてるかのどっちかだ。あ、今、極論過ぎるって目で俺を見たな?
誰もがパートナー、他人に対して「こうあるべき」と自分の理想を押しつけるのは、おこがましいのかもしれない。社会、ここでいうと家以外の場では模範的な活動を求められるかもしれない。しかしそれ以外の場ではもっと素直に生きたい。
ページ
わたしたちはずっと必死で生きてきて、誰の手も届かない暗い場所で澱んだときもあったけれど、あの苦しさも含めてすべてがここへと辿り着くのならば、わたしたちはけっして独りではなかったのだろう。やがてつながる人たちと、わたしたちは常に供にいたのだろう。
どんな辛いことがあっても人生は続いていく。
最後には「生きてて良かった」、「ありがとう」と感謝をもてる人生を歩みたい。
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